検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 97 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

「もんじゅ」サイトに設置する新たな試験研究炉の検討状況について

峯尾 英章

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 64(11), p.617 - 621, 2022/11

「もんじゅ」の廃止措置が決定された2016年12月にこのサイトを活用して新たに試験研究炉を設置することが原子力関係閣僚会議で決定された。その後、文部科学省により調査が行われ、中性子ビーム利用を主目的とする中出力炉に絞り込まれた。これを受けて、文部科学省は試験研究炉の概念設計と運営の在り方に関する検討を行う委託を公募し、原子力機構は、京都大学,福井大学とともに委託事業の中核的機関と位置づけられ、2020年から取組を続けている。本稿では、概念設計と運営の在り方に関する検討の体制や取組状況を述べる。

報告書

加速器駆動核変換システムビーム窓とLBEの核解析

中野 敬太; 岩元 大樹; 西原 健司; 明午 伸一郎; 菅原 隆徳; 岩元 洋介; 竹下 隼人*; 前川 藤夫

JAEA-Research 2021-018, 41 Pages, 2022/03

JAEA-Research-2021-018.pdf:2.93MB

加速器駆動核変換システム(ADS: Accelerator-Driven System)の構成要素の一つであるビーム窓の核特性を粒子・重イオン輸送計算コードPHITS及び誘導放射能解析コードDCHAIN-PHITSを用いて評価した。本研究では日本原子力研究開発機構が提案するADSの運転時にビーム窓内部に生成される水素やヘリウム等の量、高エネルギー粒子により引き起こされるビーム窓材の原子弾き出し数、ビーム窓内部の発熱量及び分布を導出した。また、中性子源標的及び冷却材として用いられる鉛ビスマス共晶合金(LBE)中の生成核種、発熱密度及び放射能分布を求めた。ビーム窓解析の結果、300日間のADSの運転によりビーム窓中に最大で約12500appmのH及び1800appmのHeの生成と62.1DPAの損傷が発生することが判明した。一方で、ビーム窓内の最大発熱量は374W/cm$$^3$$であった。LBEの解析では、$$^{206}$$Biや$$^{210}$$Poが崩壊熱及び放射能の支配的な核種であることが判明した。さらに、陽子ビームによるLBE中の発熱はビーム窓下流5cm付近が最大であり、945W/cm$$^3$$であることがわかった。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器トンネル内の中性子測定

山本 風海; 畠山 衆一郎; 大津 聡*; 松本 哲郎*; 吉本 政弘

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.494 - 498, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)では、2021年5月現在、およそ740kWで中性子ターゲットに向けた連続運転を行っている。機器の放射線損傷の検討のために、加速器運転中のビームロスによる中性子やガンマ線などの二次粒子のスペクトルの評価方法を検討しているが、ビームロス量が過多であった場合は、ビームロスによって発生する中性子やガンマ線を識別することは困難となる。しかしRCSでは、入射直線部を除きほとんどロスが発生していないことが、ロスモニタの出力および残留線量の測定よりわかっている。そこで、今回は運転後の線量が現在の運転状況において数十マイクロSv/h程度である出射分岐ダクトの近傍において、液体シンチレータを用いて中性子-ガンマ線の弁別が可能か予備試験を行った。試験の結果、検出器に入ってくる二次粒子のレートは弁別可能なレベルであることが判った。

論文

Recent status of the pulsed spallation neutron source at J-PARC

高田 弘; 羽賀 勝洋

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.081003_1 - 081003_7, 2020/02

大強度陽子加速器施設J-PARCの核破砕中性子源では、設計を見直した水銀ターゲット容器を使用して2017年10月から2018年7月までの間、500kWの陽子ビームで運転を行うとともに、1MW相当のビーム強度で1時間の運転も行った。このターゲット容器では、ビームが入射する尖頭部でのキャビテーション損傷を抑制する対策として微小気泡注入器を装備するとともに、尖頭部では流路幅2mmの狭隘流路に水銀流れを形成する形状を採用した。運転終了後の観察の結果、厚さ3mmの容器尖頭部の損傷は17.5$$mu$$mより浅い程度に抑制できたことがわかった。

論文

Experimental evaluation of wall shear stress in a double contraction nozzle using a water mock-up of a liquid Li target for an intense fusion neutron source

近藤 浩夫*; 金村 卓治*; 朴 昶虎*; 小柳津 誠*; 平川 康; 古川 智弘

Fusion Engineering and Design, 146(Part A), p.285 - 288, 2019/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.15(Nuclear Science & Technology)

核融合中性子源では重陽子ビームターゲットに液体金属リチウムの壁面噴流(Liターゲット)を採用し、Liターゲットは真空中(10$$^{-3}$$Pa)を高速(15m/s)で流れ、重陽子との核反応で中性子を発生させるともにビーム入熱(10MW)を除去する。本研究では、IFMIF/EVEDA工学実証活動で建設した液体リチウム試験ループ(ELTL)の構造健全性評価のため、Liターゲットを生成するノズル内流動場の評価を行った。ターゲットアッセンブリのアクリルモデルおよび作動流体として水を用い、ノズル内の流速分布をレーザードップラー流速計により計測し、せん断応力分布を評価した。結果として、2段縮流ノズルの2段目付近でせん断応力が最大値をとることが明らかになり、この箇所の腐食損傷を調査する必要があることを示した。

論文

Conceptual design and verification of long-distance laser-probe system for Li target diagnostics of intense fusion neutron source

近藤 浩夫*; 金村 卓治*; 平川 康; 古川 智弘

Fusion Engineering and Design, 136(Part A), p.24 - 28, 2018/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

核融合中性子源では重陽子ビームターゲットに液体金属リチウムの壁面噴流(Liターゲット)を採用し、Liターゲットは真空中(10E-3Pa)を高速(15m/s)で流れ、重陽子との核反応で中性子を発生させるともにビーム入熱(10MW)を除去する。本研究では、Liターゲットの診断技術の開発を目的とし、機械強度試験技術課が開発したレーザープローブ法の長距離測距を目指したレーザー可干渉性の検証試験を行った。測定距離10mの位置から静止拡散反射物体、静止液体金属面、高速流体表面を測定し、計測精度を評価した。結果として、要求を満足する計測精度を得た。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 1; Pulsed spallation neutron source

高田 弘; 羽賀 勝洋; 勅使河原 誠; 麻生 智一; 明午 伸一郎; 粉川 広行; 直江 崇; 涌井 隆; 大井 元貴; 原田 正英; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.8_1 - 8_26, 2017/09

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設では、パルス核破砕中性子源から高強度かつ狭いバルス幅の中性子を供給し、多様な中性子科学研究の推進に役立てている。この核破砕中性子源の構成機器は、エネルギー3GeV、繰り返し25Hz、強度1MWという世界最高クラスの強度の陽子ビームで駆動されルことを前提に設計されており、水銀ターゲットと3種類の液体パラ水素モデレータがその中枢の機器である。目標とする1MWの陽子ビームによる運転に向けて、まだ途上段階にあるが、本報告では、この核破砕中性子源のターゲット・モデレータ・反射体システムの特色ある性能について解説する。

論文

Impact of PHITS spallation models on the neutronics design of an accelerator-driven system

岩元 大樹; 西原 健司; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 松田 規宏; 佐藤 達彦; 原田 正英; 前川 藤夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1585 - 1594, 2016/10

 被引用回数:18 パーセンタイル:85.7(Nuclear Science & Technology)

The impact of different spallation models and parametrisations of nucleon-nucleus interactions in PHITS on nuclear characteristics of an accelerator-driven system (ADS) is investigated. Cut-off neutrons below 20 MeV calculated by a current default option of the spallation model (i.e., Li${`e}$ge Intranuclear Cascade (INC) model version 4.6, INCL4.6) are found to be 14% less than those by the old spallation model (it i.e. Bertini INC model). This decrease increases the proton beam current that drives the 800-MW thermal power, and impacts various ADS parameters, including material damage, nuclear heating of the proton beam window (PBW), and the inventory of spallation products. To validate these options based on the ADS neutronics design, we conduct benchmark calculations of the total and nonelastic cross sections, thick target neutron yields, and activation reaction rate distributions. The results suggest that Pearlstein-Niita systematics, which is a default option of the nucleon-nucleus interaction parametrisation, would be best option and that the Bertini INC is better suited for cut-off neutrons than INCL4.6. However, because of the difficulty in making a definite conclusion on the spallation models, we conclude that relatively large uncertainty in the cut-off neutrons, which is the difference between the two spallation models (i.e. 14%), should be considered.

報告書

次期研究用原子炉(ビーム炉)のニーズ調査報告書

JRR-3中性子ビーム利用推進委員会 試験研究炉の在り方ニーズ検討タスクフォース

JAEA-Review 2014-054, 43 Pages, 2015/03

JAEA-Review-2014-054.pdf:6.57MB

JRR-3は改造後25年が過ぎたこともあり、次期研究用原子炉の在り方を検討する時期に来ている。研究炉加速器管理部では、JRR-3中性子ビーム利用推進委員会の下に試験研究炉の在り方ニーズ検討タスクフォースを組織し、日本中性子科学会の報告書に基づく将来の中性子ビーム利用のニーズ動向を調査した。本報告書は、同タスクフォースで調査した結果をもとに次期研究用原子炉の在り方をとりまとめたものである。

論文

Development of neutron supermirror with large-scale ion-beam sputtering instrument

丸山 龍治; 山崎 大; 海老澤 徹*; 日野 正裕*; 曽山 和彦

Physica B; Condensed Matter, 385-386(2), p.1256 - 1258, 2006/11

 被引用回数:25 パーセンタイル:70.4(Physics, Condensed Matter)

中性子スーパーミラーは、中性子ビームの輸送,収束に用いられる重要な中性子光学素子となっている。われわれはそのミラーを、密度が高く、結晶粒が小さい良質な膜が得られるイオンビームスパッタ装置を用いて開発してきた。また、多層膜の界面粗さを抑えるために、イオンポリッシュ法の研究も行ってきた。われわれは、実効臨界角の大きなスーパーミラーガイド及びベンダーの実現に向けて、新しく直径500mmの有効積層面積を持つイオンビームスパッタ装置を導入した。本発表では、その装置を用いて積層したスーパーミラーの性能及びスーパーミラーを用いた将来の中性子光学素子開発について議論する。

論文

Design of "NeutrOn Beam-line for Observation & Research Use (NOBORU)" for JSNS of J-PARC

前川 藤夫; 及川 健一; 田村 昌也; 原田 正英; 池田 裕二郎; 渡辺 昇

LA-UR-06-3904, Vol.1, p.129 - 138, 2006/06

J-PARC計画のJSNSでは、合計23本の中性子ビームラインが設置される。そのうちの1本は、物質・生命科学実験施設(MLF)に割り当てられ、MLFではJSNSの中性子性能を実証し、観測するための中性子ビームライン(NOBORU)を建設する。NOBORUの大部分、つまりビームダクト,遮蔽体,ビームストップ,スリット,測定キャビン,ジブクレーン,試料台等は2004年3月に既に発注済みで、2007年中に設置が完了する。T0チョッパー,フレームオーバーラップチョッパー,検出器システム,試料等は、今後の発注となる。試料位置は非結合型減速材から14mの位置である。試料室の概寸は、広さ3$$times$$2.5m,高さ3mである。遮蔽構造は、詳細な3次元構造を考慮した遮蔽計算により決定した。会合では、このNOBORUの設計について発表する。

論文

Minor actinide neutron capture cross-section measurements with a 4$$pi$$ Ge spectrometer

小泉 光生; 長 明彦; 藤 暢輔; 木村 敦; 水本 元治; 大島 真澄; 井頭 政之*; 大崎 敏郎*; 原田 秀郎*; 古高 和禎*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 562(2), p.767 - 770, 2006/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.85(Instruments & Instrumentation)

原子核科学研究グループにおいては、文部科学省公募型特会事業において、マイナーアクチニドの中性子捕獲断面積を測ることを目的として、4$$pi$$Geスペクトロメータを使った実験装置の準備を行っている。実験は、京大炉の電子LINAC施設で行う予定で、TOF中性子ビームラインの整備はほぼ完了している。4$$pi$$Geスペクトロメータの建設は進行中である。並行して、デジタル処理テクニックに基づく新しいデータ収集システムの開発を行った。以上この事業の現状について紹介する。

報告書

研究炉利用における研究成果集; 平成15年度

研究炉利用課

JAERI-Review 2005-034, 450 Pages, 2005/09

JAERI-Review-2005-034.pdf:38.93MB

JRR-3及びJRR-4は中性子散乱,即発$$gamma$$線分析,中性子ラジオグラフィ,医療照射(BNCT)などの実験利用及び、各種試料の放射化分析,原子炉材料の照射試験,フィッショントラックの照射利用など、さまざまな目的に利用されている。本報告書は、平成15年度に研究炉を利用した方(原研外を含む)から成果の提出246件を受け、中性子散乱(9分野),中性子ラジオグラフィ,即発$$gamma$$線分析,放射化分析,RIの製造,原子炉材料照射試験,その他の分野別に取りまとめたものである。

論文

Neutronic performance of rectangular and cylindrical coupled hydrogen moderators in wide-angle beam extraction of low-energy neutrons

甲斐 哲也; 原田 正英; 勅使河原 誠; 渡辺 昇; 鬼柳 善明*; 池田 裕二郎

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 550(1-2), p.329 - 342, 2005/09

 被引用回数:18 パーセンタイル:74.92(Instruments & Instrumentation)

結合型モデレータに対する多数の中性子ビームの要求に応えるため、中性子ビームの取出角度を大きくする必要がある。このとき、低エネルギー中性子の時間積分、及びパルスピーク強度を最大とするため、中性子特性計算を行った。中性子強度の合計はビーム本数の増加に伴って増加したが、それぞれの中性子ビームの強度は、反射体に設けられたビーム取出孔に起因する反射体欠損により減少した。直方型モデレータにおいて取出角度が大きな場合(法線から25度)、その方向へ向かう低エネルギー中性子の空間分布を計算すると、大きく強度が減少している領域が生じていることがわかった。代案として提案した円筒型モデレータを用いることにより、強度減少の見られる領域を縮小することができた。さらに円筒型モデレータについて、時間積分,パルスピーク強度,パルス幅,パルス減衰特性をモデレータ直径の関数として計算した結果、直径140mmが最適であることがわかった。両者の比較の結果、円筒型の方が、時間積分強度とパルス減衰特性は同等で、高いパルスピーク強度,狭いパルス幅,平坦な角度依存性の中性子ビームを供給できることがわかった。両者のパルス特性の違いについての説明も行っている。J-PARC核破砕中性子源において、円筒型の結合型モデレータを採用することとした。

論文

Improved cavitation resistance of structural materials in pulsed liquid metal targets by surface hardening

Koppitz, T.*; Jung, P.*; M$"u$ller, G.*; Weisenburger, A.*; 二川 正敏; 池田 裕二郎

Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.92 - 100, 2005/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:44.9(Materials Science, Multidisciplinary)

圧力波による構造材料のキャビテーション損傷は、高出力パルス中性子源における寿命を決定する因子の一つである。損傷を低減する方法として2つの方法を提案している。一つは、ガスバブル注入法であり、他方は材料の表面硬化法である。8$$sim$$13%Crのマルテンサイト鋼の表面硬化が電子線及びレーザー加熱処理、さらにプラズマ窒化により行われ、処理条件の影響について調べられた。熱処理では600Hv硬度、一方窒化では1200Hvが得られた。12%Cr鋼がパルス陽子入射あるいは機械的パルス入射条件下における水銀環境下で試験された。表面損傷が光学顕微鏡,レーザー顕微鏡,電子顕微鏡で観察され、硬化処理による損傷低減化が確認できた。

報告書

核融合発電実証プラントに向けた炉工学研究開発の展開

核融合工学部

JAERI-Review 2005-011, 139 Pages, 2005/03

JAERI-Review-2005-011.pdf:11.95MB

我が国の核融合工学研究開発は原子力委員会策定の「第三段階核融合研究開発本計画」に基づき、国際熱核融合実験炉(ITER)に必要な主要構成機器の開発・高性能化を図ること、及び核融合炉開発に必要な炉工学技術の基盤を構築すること、の2項目の実現を目標とする。原研は、これらにかかわる研究開発の中心的機関として、ITER工学技術開発及び建設・運転に向けた研究開発,ITERでの工学試験及び発電実証プラントに向けた研究開発、及び核融合工学基盤研究を実施している。本報告は、ITERでの工学試験及び発電実証プラントに向けた研究開発の現状と今後の展開を、核融合工学基盤研究を含めて取り纏めるものであり、これまでの核融合炉工学研究開発の進捗をレビューするとともに、発電実証プラントに向けた研究開発中核である発電ブランケット開発,材料開発,IFMIF計画について、その計画目標,技術課題及び研究開発計画について述べる。また各種炉工学機器の高度化及び核融合基盤研究に関する展開を紹介する。

論文

Radiation injury of boron neutron capture therapy using mixed epithermal- and thermal neutron beams in patients with malignant glioma

影治 照喜*; 永廣 信治*; 溝渕 佳史*; 戸井 宏行*; 中川 義信*; 熊田 博明

Applied Radiation and Isotopes, 61(5), p.1063 - 1067, 2004/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.68(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

本研究は、悪性グリオーマに対する熱外-熱混合中性子ビームによるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)実施後の急性もしくは晩発的な放射線障害について明確にすることを目的としている。1998年から2004年までの間に熱外-熱混合中性子ビームによるBNCTを18症例実施した。この18症例に対して3つの照射線量コントロール(プロトコルA,B,C)を適用して照射を行った。これらの評価結果からわれわれは、遅発的放射線障害を避けるためには血管線量で12Gyを超えないこと、言語野に存在する腫瘍に対しては10Gy以下とすることを結論とする。

論文

Calibration of epithermal neutron beam intensity for dosimetry at JRR-4

山本 和喜; 熊田 博明; 岸 敏明; 鳥居 義也; 櫻井 良憲*; 古林 徹*

Proceedings of 11th World Congress on Neutron Capture Therapy (ISNCT-11) (CD-ROM), 15 Pages, 2004/10

JRR-4において熱外中性子を用いたホウ素中性子捕捉療法を実施するために、熱外中性子ビーム強度を$$^{197}$$Auの共鳴吸収ピーク(4.9eV)で放射化される反応率を用いて測定した。原子炉出力補正係数及び計算/実験(C/E)スケーリング係数は実際の照射実験とシミュレーションとを合わせるために不可欠である。初めに、最適な検出器位置はMCNPコードを用いて求めた。MCNP計算の結果はコリメータから20cm以上の距離に置いた時、コリメータに置かれた被照射体の影響は1%未満になることを示した。したがって、われわれは3つの金線モニターをセットするためのホルダーをコリメータから約70cm離れたビスマスブロックの近傍に設置した。2つのスケーリング係数はファントム内の熱中性子束と金線モニターの反応率を測定する較正実験において決定された。熱外中性子ビーム強度の較正技術は熱外中性子の医療照射に応用された。

論文

Analysis of intracellular distribution of boron and gadolinium in 9L sarcoma cells using a single-ended accelerator (Micro PIXE)

遠藤 聖*; 柴田 靖*; 吉田 文代*; 中井 啓*; 山本 哲哉*; 松村 明*; 石井 慶造*; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; 及川 将一*; et al.

Proceedings of 11th World Congress on Neutron Capture Therapy (ISNCT-11) (CD-ROM), 2 Pages, 2004/10

原研の高崎研究所にあるシングルエンド加速器(Micro PIXE)を用いて細胞内でのホウ素及びガドリニウムの定量を試みた。Micro PIXEは直径1$$mu$$m以下のマイクロビームを用いて元素分布の分析を可能にするものである。実験の結果、P, S, Gd等の分布を分析することが可能であることがわかった。しかし、K及びGdが細胞周辺に分布していることから、細胞壁の破壊や細胞内への取り込み不全が考えられた。今後、これらの問題に対処するとともに、細胞内のホウ素分布を求め、BNCTの有効活用に資する予定である。

報告書

研究炉利用における研究成果集; 平成14年度

高橋 俊行; 研究炉利用課

JAERI-Review 2004-016, 542 Pages, 2004/08

JAERI-Review-2004-016.pdf:74.07MB

平成14年度における研究炉での実験利用,照射利用を行った利用者(原研外を含む)からの成果の提出を受け、これを取りまとめたものである。

97 件中 1件目~20件目を表示